ヒノデノサケビ

70’sの映画や音楽を中心に

藤田敏八監督映画音楽のプレイリスト(2)

(前回のつづき)

8.「バージンブルース」野坂昭如

映画化の前から野坂昭如さんの歌は良く聞いていました。「終末のタンゴ」好きでした。そしてこの「バージンブルース」~ジンジンジンジン血がジンジン梅も桜もほころびて~飲み会の余興に歌ったこともあります。劇中では野坂昭如さんが「黒の舟唄」を歌うシーンがあります。

 
9.「危険な関係のブルース」クリエイション~「危険な関係」より

フランス映画のリメイクで、藤田敏八監督映画としては、今ひとつ印象が薄いのですが、オリジナル映画のテーマ曲をカバーしたクリエイションの「危険な関係のブルース」はギターがメチャクチャカッコいい。映画見た後、レコード屋に直行しEP盤レコードを買いました。「NO PROBLEM」の原題でベスト盤に収録されているようです。

GREATEST HITS

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10.「帰らざる日々」アリス

赤ちょうちん」に並んで抒情的フォークソング映画の傑作だと思います。キネマ旬報読者ベスト・ワンの人気作品です。「八月の濡れた砂」をもっとウェットにした、これぞ青春映画。新人脚本家の登竜門である城戸賞受賞作の映画化であり、アリス「帰らざる日々」は後付けですが、泣かせるうまい選曲だと思います。 

 
11.「十八歳、海へ」加橋かつみ

タイトルから藤田敏八ワールドを期待しましたが、藤田敏八映画の魅力であるコミカルな即興的演出があまり見られませんでした。主題歌も記憶になかったのですが、先日ヤフオクでサントラEP盤レコードが出ていたので落札してしまいました。原曲はゴダイゴの「ラスト・アワー」という英語詞の曲で、喜多條忠さんが「十八歳、海へ」の日本語歌詞を付けています。CD化はされていないようです。

 
12.「スローなブギにしてくれ」南佳孝

角川映画のメディア・ミックス戦略によって、藤田敏八映画としては異例のテレビCMが行われ主題歌もヒットしましたね。藤田敏八監督の映画で初めて2時間を超える一本立てロードショー作品でした。Want you~♬が耳に残り、主題歌のEP盤レコードすぐに買いました。B面「ラプソディ」は不穏な雰囲気のラストシーンに流れます。

 

13.「サントワマミイ」ヴァージンVS~「ダイアモンドは傷つかない」より

山崎努さん連投の「ダイアモンドは傷つかない」、音楽は井上堯之さんですが、挿入歌として「サントワマミイ」~あがた森魚さん率いるヴァージンVSのユニークなカバー~が使われています。当時のバラエティTV番組「今夜は最高」に藤田敏八監督がゲストだった時があり、ゲストが歌を歌うコーナーで藤田敏八監督がこの「サントワマミイ」を歌っていた記憶があります。もう一度見てみたい。

 

14.「ラブホテル」下田逸郎~「ダブルベット」より

「ダブルベッド」脚本の荒井晴彦さんは、2019年公開の脚本・監督作「火口のふたり」でも下田逸郎さんの曲「早く抱いて」「この世の夢」を印象的に使っており、コンピレーションCD「脚本家荒井晴彦が映画の中に流し込んだ下田逸郎の唄たち」をリリースしています。「ラブホテル」は同名の映画(相米慎二監督)があるので紛らわしいですが、「ダブルベッド」の挿入曲です。

 

15.「ランナウェイ・ランアフター」アン・ベルトウィッチ~「海燕ジョーの奇跡」より

大作らしくテーマ曲もスケールの大きい英語歌詞のバラードです。映画もフィリピンに舞台が移ってから藤田敏八映画らしくなって面白かったです。主人公も久々にラスト自滅します。EP盤レコードをすぐに買いました。CD化されたものは見当たりませんが、EP盤は中古で見つけられそうです。